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Totentanz 死の舞踏

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上 ハンス・ホルバイン(ジュニア) 死の舞踏 のアルファベット

下 ハンス・ホルバイン(jr) アルファベット「P」と 「死の舞踏 Soldat 兵士」

15世紀(1401年-1500年)は、14世紀(1301年-1400年)に流行したペストによる死者による、死の教訓としてなのか、「死」を題材にした壁画や版画、挿絵や絵画が多くなりました。

1485年に刊行したフランスの印刷者ギュイョ・マルシャン(Guyot Marchant)と、1500年に刊行したアントワーヌ ヴェラド(Antoine Verard)の「死の舞踏」がありますが、ギュイョ・マルシャン(Guyot Marchant)のものが、グルノーブルの図書館にあります。

マルシャンの「男性と女性の死の舞踏」は、男性版と女性版にわかれているものが、1486年頃で、その一部が、パリ国立図書館にあります。

当時は、「七つの大罪」から、女性版には「淫欲」が象徴され、絵画作品においては、老女で朽ち果てるまでの女性の姿の変化などが見られます。

1524年には、ハンス・リュッツェルブルガー(Hans Lutzelburger)が版刻した「死の舞踏のアルファベット」がありあますが、1523-24年の版刻したハンス・ホルバインのイニシアル装飾(死の舞踏のアルファベット)があります。この二人のアルファベットはよく似ている部分があります。

マルシャンの「死の舞踏」に比べると、ホルバインの「死の舞踏」は、社会批判をテーマにしているようです。人間同士の無慈悲、欲望などが描かれているのが特徴でしょうか。

「バーゼルの死」、バーゼルの「死の勝利」など、ホルバインの縁があるバーゼルの壁画から、影響も受けているともいわれていますが、ホルバインの「死の舞踏」と「死の舞踏のアルファベット」には、関連しているものもあります。たとえば、「死の舞踏」の「Soldat 兵士」は、死者に戦いを挑む場面ですが、「P」というイニシャルのモチーフと一緒です。

15世紀末には、ハイデルベルクの「Totentanz(死の舞踏)」があります。下記から見ることができます。

Heidelberg ハイデルベルクの作品。

Graphische Totentänze
Heidelberg(ハイデルベルク)/Edmond Bille(エドモンド・ビレ)/Daniel Nikolaus Chodowiecki(ダニエル・ニコラウス・ボドヴィエツキ)/Jobst de Necker(ヨープスト・デ・ネッケル)/Hans Holbein der Jüngere(ハンス・ホルバイン,ジュニア)/Matthäus Merian(マテウス・メーリアン)/Guyot Marchant(ギュイョ・マルシャン)/Michael Heinrich Rentz(マイケル・ ハインリヒ・レンツ)/Alfred Rethel(アルフレッド・レーテル)/Thomas Rowlandson(トーマス・ローランドソン)/Salomon Rusting(サロモン・ラスティン)などのトーテンタンツ。

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上  「バーゼルの死」

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下 ギュイョ・マルシャン(Guyot Marchant) Totentanz

バーゼル歴史博物館には、1773年のエマーヌエル・ビューヒェルによる大バーゼルの「死の舞踏」の模写(水彩画)が所蔵されています。

「バーゼルの死」、「死の勝利」、「死の凱旋」を含め、「死の舞踏」といわれる壁画には、1340年頃のピサ、カンポ・サント墓地回廊壁画「死の勝利」、パリの教会 サン・イノサン(Saints Innocents) や、ドミニコ(ドミニック)修道会院内の「BASLER TOTENTANZ バーゼルの死」(1437-1441)、聖ニコライ聖堂「死の舞踏」(1500年頃)などがあります。

作曲家フランツ・リストは ピサ(イタリア)のカンポサント(Camposanto)教会の14世紀のフレスコ画、「死の勝利」を見て、「Totentanz 死の舞踏」を作曲したといわれています。

死の勝利 そして死の舞踏
ピーテル・ブリューゲル 「死の勝利」
カンポサント教会 死の勝利 ブオナミーコ・ブファルマッコ
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2007 フランツ・リスト 演奏予定

Memento Mori 「Danse macabre  by アンリ・カザリス」
アンリ・カザリスの詩 「死の舞踏」 日本語訳
アンリ・カザリス ジャン・ラオールの筆名
女性の姿の変化  ハンス・バルドゥング・グリーンの作品から
「人生の三時代と死」、「少女と死」、「女の七時代」、「人生の三時代と三美神」
バーント・ノトケ 「死の舞踏」(二グリステ博物館)
シェイクスピア 七つの時代
人生の子午線通過/モロー 人類の生

サン=サーンス ピアノを囲んで
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2007
サン=サーンス 演奏予定
サン=サーンスと集団肖像画
サン=サーンスの自画像
フォーレが描いたサン=サーンス
猫の音楽家 / 死の舞踏
デューラー 「死の馬乗り」

ジョバンニ・ボッカッチョ, Giovanni Boccaccio
ペストとデカメロン
タペストリー「運命の三女神」
聖マリア(マリエン)教会 ドーム壁画
「ディアナの狩猟 La caccia di Diana」、「Filocolo フィロコロ」、「Filostrato フィロストラート」や「Teseida テゼイタ」、「牧歌 Buccolicum Carmen」、「名婦人伝記 Juana I de Anjou」、「ダンテ賛美論 Vita di Dante」などの作品紹介。

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詩:死の舞踏  アンリ・カザリス 絵画:三時代と死 ハンス・バルドゥング・グリーン Zig, zig, zig, Death in a cadence, Striking with his heel a tomb, Death at midnight plays a dance-tune, Zig, zig, zig, on his violin. The winter wind blows and the night is dark; Moans are heard in ... [続きを読む]

受信: 2007年4月 1日 (日) 00時24分

» サン=サーンス ピアノを囲んで [RE+nessance]
シニカルなサン=サーンス。音楽の才能はともかくとして、この人のシニカルさが好きだ。音楽だけにとどまらず、画家、詩の才能もあり、とにかく面白い人。孤高だったというが・・・。たぶん偏屈で、毒舌で、その実は愉快であってという人柄。作品にも、その斜めの視線が滲みでていて、当時の風潮とは無縁の音楽なんだろう。 音楽といえば、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007がはじまる。昨年の記事「アンリ・ファンタン・ラトゥール」にも追記したが、a-leiのアップした「ピアノを囲んで」のパロディが... [続きを読む]

受信: 2007年4月 1日 (日) 00時24分

» 死の勝利 そして死の舞踏 [REMOVE]
The Triumph of Death 死の勝利 1562年頃 プラド美術館 Pieter Brueghel the Elder ピーテル・ブリューゲル サン=サーンスが、アンリ・カザリスの詩 「死の舞踏」から、インスピレーションを得て作曲すれば、ピアノの魔術師ことFranz Liszt(フランツ・... [続きを読む]

受信: 2007年4月 1日 (日) 00時25分

» ジョバンニ・ボッカッチョ, Giovanni Boccaccio [Life Style Concierge]
美貌と優雅さ、そして利口でお話上手なボッカッチョ。ダンテ、ペトラルカと並ぶ詩人です。なんといっても宮廷のご婦人達の「お気に入り」。 ボッカッチョの知的洗練と世俗的教養が、ナポリの女性達を筆に載せた時代。 「泉のほとりにて〜」ではじまるソネットの「ディアナの狩猟 La caccia di Diana」があります。 この「ディアナの狩猟」は、ジャン=アントワーヌ・ヴァトー、ブーシェ、そしてルノワールの作品にもあります。「ディアナの狩猟」、「ディアナの水浴、入浴」ほか フランソワ・ブーシェ... [続きを読む]

受信: 2007年4月 1日 (日) 00時27分

» とも述べた [国際]
共通して反対するテーマ 新しい出会い♪ 対立が絶えないユダヤ教 [続きを読む]

受信: 2007年4月 5日 (木) 16時58分

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